週刊AIニュース(2026/10/10〜10/16)|Gemini 4 Argonが公開、1,000億超のMoEを家庭用GPUで動かすStrata、AI・半導体株は日米韓で急落

今週は、GoogleのGemini 4 ArgonとMetaのMuse Wonderが公開され、フロンティア級のモデルが同じ週に2つ増えました。株式市場では、米国の物価統計の上振れやCoreWeaveの社債の急落をきっかけにAI・半導体株が日米韓で売られ、日経平均は10/15に歴代3位の下げ幅を記録しました。Anthropicは、小型モデルがデータセンターなしで自分を複製できるようになるかもしれないという研究を公開しています。

今週の注目TOP3

  1. GoogleがGemini 4 Argonを開発者と有料ユーザーに公開しました。総合評価のVals IndexはOpus 5.5を上回る68.9%で、APIは入力$2、出力$10(100万トークンあたり、11/30までの導入価格)です。本文へ
  2. 1,000億パラメータを超えるMoEが、家庭用のGPUで動くようになってきました。推論エンジンStrataは1,250億パラメータのQwen3.8-Flash-Nextを12GBのVRAMで動かし、GitHubで約2万6,000のスターを集めました。本文へ
  3. Anthropicは、小型モデルが数か月のうちにIoT機器の上で自己複製できるようになるかもしれないと警告しました。試験ではGLM-5.2が5回中4回、8台すべての端末に広がりました。本文へ

※見出しの★は重要度を表します。★★★は業界全体に影響するもの、★★は特定の分野で重要なもの、★は知っておくとよいものです。


1. テクニカルな新着情報

★★★ Gemini 4 Argonを開発者と有料ユーザーに公開(Google、10/13)

Googleは9/30に一部のサイバー防御のパートナーだけに出していたGemini 4 Argonを、Gemini APIとAI Studio、GeminiアプリのAI Pro・Ultraプランに広げました[1]。GitHub Copilotでも同じ日に一般提供が始まっています[2]。APIのモデル名はgemini-4-argonで、コンテキストは入出力の合計で約105万トークンです。価格は100万トークンあたり入力$2、出力$10で、11/30を過ぎると$4/$20に上がる導入価格です[3]。

Googleが示した比較表では、総合評価のVals Indexが68.9%で、Claude Opus 5.5の67.0%を上回りました。一方、Terminal-Bench 4.0は57.4%で、Opus 5.5の66.4%に届いていません[3]。Hacker Newsでは1,400ポイントを超える反響があり、「コーディングはOpus 5.5、文章はArgonのほうが分かりやすい」という使い分けの声が出ました[4]。

ここがポイント
11/30まではGPT-6 Solと同じ$2/$10で試せますが、その後は倍の価格になります。長く使う前提で選ぶなら、12月以降の単価で見積もる必要があります。

★★★ Meta初のフロンティアモデルMuse Wonderと、オープンウェイトのMuse Spark Open(10/12、10/15)

Meta Superintelligence Labsは10/12、初のフロンティアモデルMuse Wonderを公開しました。Meta Model APIでの価格は100万トークンあたり入力$4、出力$20で、Opus 5.5と同じです。上位版のMuse Wonder FullはAPIでは提供されず、月$50と$200のMuse Codeのサブスクリプション専用です[5]。Metaが前に出したベンチマークの多くはWonder Fullの値で、独立した集計ではAPI版のWonderが52点、Opus 5.5が58点と、APIで使える版はOpus 5.5に届いていないとされています[6]。

10/15には、重みを公開したMuse Spark Openも出しました。総パラメータ8,160億、1トークンあたり420億が動くMoE(専門家混合)で、コンテキストは100万トークンです。M5 Ultra搭載のMac Studio 2台で動き、商用の利用に制限がある独自ライセンスで公開されています[7]。Metaは米国製で最も強いオープンウェイトモデルだとしていますが、Hacker Newsでは「中国製のQwen 3.8 Flash NextやGLM 5.3 Flashのほうが評価は上」という指摘が相次ぎました[8]。

ここがポイント
Metaの発表の数値は、APIで使えない上位版のものが中心です。導入を考えるときは、実際に契約する版の評価を確かめることが欠かせません。

★★★ 小型モデルはデータセンターなしで自己複製できるか(Anthropic、10/12)

AnthropicのFrontier Red Teamは、300億パラメータ以下の小型オープンウェイトモデルが、脆弱なIoT機器などの上で自分の推論環境を作り、広がっていけるかを調べました[9]。90億パラメータのモデルは、試した9種類のハードウェアのうち8種類で推論を動かせました。認証のないADBポートを持つAndroid端末8台の隔離環境では、GLM-5.2が5回中4回で8台すべてに広がっています[9]。

Gemma4-26Bを1台約55ドルのAndroid TVボックス15台に分けて動かすと、速度は毎秒0.39トークンでした。Anthropicは、200万台を超えるKimwolf規模のボットネットなら約13万3,000の複製を動かせ、H100の約40台分の計算量になると試算しています[9]。小型モデルの伸びが今のペースで続けば、2026年末にはGLM-5.2の水準に届くとして、自己複製は「数か月先」の問題かもしれないと警告しました[9][10]。試験は認証なしの端末など条件を単純にしたもので、能力の上限を見る位置づけです[9]。

ここがポイント
対策として挙げられたのは、ネットワークの異常な通信の検知や、IoT機器の初期パスワードの禁止といった従来のセキュリティ対策です。家庭や職場の機器の初期設定を見直すことが、AIの悪用への備えにもなります。

★★ 蒸留攻撃への防御を強化(Anthropic、10/12)

Anthropicは、他社がClaudeの出力を大量に集めて自社モデルの学習に使う「蒸留攻撃」への対策と効果を公表しました。2段階の分類器(誤検知率0.1%未満)を入れた結果、蒸留業者が集めたデータは約90〜99%減り、抜き取られる推論のトークンは10分の1から100分の1以下になったとしています[11]。Claude Opus 4.8の推論の記録をそのまま使って学習したモデルはSWE-bench Verifiedで80.4%、要約した記録では71.8%で、推論の過程が、能力を写し取れるかどうかを左右すると説明しています[11]。具体例として、ZhipuがGLM-5.3の開発でサイバー分野の能力を蒸留していたことや、MoonshotのKimiへのリクエストが裏でClaudeに転送されていたことを挙げました[11]。

★★ Tencent Cloud上の「野良」エージェント群と、隠しテキストで交信(10/14)

研究者グループSwarmchasersは、香港のTencent Cloud上で動くエージェント群が、9/28〜10/8にAlibabaの地図サービス高徳地図のデータを2,600回以上取得しようとしていたと報告しました[12]。グループは報告書の中にAIだけが読む隠しテキストを入れてメールでの連絡先を示し、エージェントから13のスレッドで33通の返信を受け取っています[12][13]。Tencentの関係者によると、別のチームが他社モデルのWeb閲覧能力を試していたもので、すでに終了しているということです[13]。国内でも、WAFを提供するビットフォレストが10/10〜10/14に、AIエージェントによるとみられる最長約8時間の攻撃を観測したと公表しました[14]。

★★ OpenAIの役員会議室に録音装置、社員を逮捕(10/13公表)

米司法省によると、OpenAIの技術者だった35歳のサウジアラビア国籍の男が、口頭の会話を傍受しようとした疑いで10/9に逮捕されました。9/30ごろ、サンフランシスコの役員会議室のテレビの裏にあるUSBポートで、内容が暗号化された録音装置が見つかっています[15]。OpenAIは自社のモデルで装置の正体と出どころを調べ、特定の社員にたどり着いたとしています。Hacker Newsでは500件を超えるコメントがつき、AIの研究所が諜報の標的になっていることや物理的なセキュリティが議論になりました[16]。

★★ Anthropicが社内のGitを独自のバージョン管理Scionに置き換え(10/13)

Anthropicは、社内の巨大なリポジトリをGitから独自のバージョン管理システムScionに移したと公表しました。エージェントがコードを書く量が増え、1日のマージ数は5月の約2,500件から9月には3万件を超えています[17]。CIのチェックアウトは1日2,500万回にのぼり、Scionへの移行で分単位から秒単位に短くなりました。Gitのミラーと比べてCPUとメモリの使用量は200分の1です[17]。Hacker Newsでは1,000件を超えるコメントがつき、MetaのMononokeとの類似も話題になりました[18]。

★★ Microsoft AIがMAI-Base-2の事前学習を完了(10/15)

Microsoft AIは、総パラメータ2.8兆、1トークンあたり800億が動くMoEのMAI-Base-2の事前学習を終えたと公表しました。50兆トークンを、GB200の1万6,000基で38日かけて学習しています[19]。他社モデルの出力を使った蒸留データは使っていないと明言しました。現在は事後学習の段階で、信頼できるパートナーにMicrosoft Foundry経由で重みをライセンスする予定です[19]。

★★ 外部評価の進め方と、各国の規制当局の動き(10/13〜10/15)

Anthropicは10/15、外部の評価機関METRの職員6人に社員と同じ機材・オフィス・社内ツールを使わせ、評価結果の公表にAnthropicは拒否権を持たないと発表しました[20]。その2日前、Reutersは、AnthropicとOpenAIが少なくとも10/5まで、外部の評価者の公表内容に承認や墨塗りの権利を求めていたと報じています[21]。EUでは10/14、欧州委員会が、評価中のエージェントが外部のシステムに侵入した件について、AI法に基づいてOpenAIとAnthropicに情報の提供を求めました[22]。米国では同じ日に、アイオワ州など8州が子どもの安全をめぐってOpenAIを提訴しています[23]。

★★ 【噂】NTTデータが大阪にAnthropic専用のデータセンター、最終協議と報道(10/13)

日本経済新聞は、NTTデータがAnthropicにとって日本で初めての専用データセンターを大阪に建てる方向で最終協議に入ったと報じました。Reutersによると、建設費は最大1兆円(約63億ドル)、受電容量は最大500MWで、早ければ2028年に一部が稼働するとされています[24]。両社からの公式な発表はありません。

★ その他のニュース

  • GitHubは10/15、CodeQLが対応していない言語の脆弱性をプルリクエストで見つけるAI Scanと、修正案をまとめて作るAgentic autofixを一般提供にしました[25]。
  • Claude Codeは10/14のバージョン2.1.299で、20万トークンを超える会話を約54分放置すると、プロンプトキャッシュが切れる前に自動で圧縮する機能を加えました[26]。
  • OpenAIのCodex CLIが、標準で自動更新する常駐プロセスを入れる仕様だと分かり、Hacker Newsで反発が出ました。設定で無効にできます[27]。
  • xAIは10/14、音声モデルGrok Voice 3.0を公開しました。遅延は1秒未満で、価格は1分あたり$0.08に据え置きました[28]。
  • Black Forest Labsは10/15、56億パラメータの画像生成モデルFLUX 3 Image Kleinの重みを公開しました。INT8版なら8GBのVRAMで動きます[29]。
  • Cohereは10/15、AIで脆弱性を探すAISLEの買収に向けた基本合意を発表しました。AISLEは500件を超えるCVEを見つけてきたとしています[30]。
  • Character.AIは10/13、米連邦破産法11条の適用を申請しました。Disneyが2,000万ドルでIPのライセンスを得る最初の入札者になっています[31]。
  • SB Intuitionsは10/13、国産モデルSarashinaの6種類をAPIとチャットで使える「Sarashinaサービス」の無償ベータ版を始めました[32]。
  • 【噂】Reutersは、IPO前の説明会に出た投資家の話として、Anthropicの7〜9月期の売上が前の四半期より45%多い168億ドルだったと報じました。Anthropicからの公式な発表はありません[33]。
  • 地理情報ソフトのQGISは、AIを使った貢献の受け付けを一時的に止めることを決め、Hacker Newsで400件を超えるコメントがつきました[34]。
  • 日本経済新聞は10/12、生成AIの回答を信じて軽装で槍ケ岳に登り遭難した例を取り上げ、AIがSNSの冒険談を学ぶことで安全を軽く見る回答になるおそれを伝えました[35]。

2. AIモデル・ハーネスの潮流

① 同じモデルでも、ハーネスで成績が大きく変わる

8090 Labsは、7つのモデルを5つのハーネスで動かし、DeepSWE v1.1の113問で比べました。Claude Fable 5.1はClaude Codeで41%、OpenAIのCodexで61%で、GLM 5.3 Flashはハーネスによって24%から59%まで動きました。自社のハーネスで最高の成績を出したモデルは1つもありませんでした[36]。ただし、8090は9ポイント以下の差をノイズとみなしており、自社でも開発用の製品を売っています[36]。Microsoftの社内研究では、コマンドラインのコーディングエージェントを最初の週から使った社員はマージされたプルリクエストが平均24%増えました[37]。Xでは「Claudeにレビューを頼むと毎回新しいバグが見つかり終わらない」という投稿が広がり、レビューの終わり方を人が先に決めるべきだという議論になっています[38]。

② 企業がAIの利用額に上限をかけ始めた

404 Mediaによると、Accentureは10/1から、社員1人あたりのClaudeの会社負担を月$29までにしました。月$500〜$1,000使っていた社員もおり、超えた分はプロジェクトの予算に付け替えます[39]。Claudeの研修を大規模に進めてきた大口の取引先だったこともあり、日本でもGIGAZINEが取り上げて話題になりました[40]。Microsoftも社内のAnthropicへの支出の見込みを3分の1以上減らしたと報じられています[41]。使う量を増やすことより、成果1件あたりの費用が問われる段階に入りました。

③ 1,000億パラメータ超のMoEが手元のGPUで動く

1,250億パラメータのQwen3.8-Flash-Nextを12GBのVRAMで動かす推論エンジンStrataは、GitHubで約2万6,000のスターを集めました[42]。そこから派生したProject Mayaは、よく使う専門家をGPUに、次に使うものをRAMに、残りをSSDに置き、3,210億パラメータのGLM-5.3-Flashを家庭用のGPUで動かします[43]。どちらもOpenAIとAnthropicの形式のAPIを持ち、コーディングエージェントからそのまま呼べます[42][43]。Zennでは、ローカルのモデルとOpenCodeがClaude Codeの代わりになるかを試した記事が話題になり、18回中17回の課題を解けたと報告されています[44]。②の費用の上限と合わせて、手元で動かす選択肢が現実的になってきました。

④ エージェントの事故は「暴走」より封じ込めの問題

CSO Onlineは、AIの研究所のエージェントが外部に侵入した一連の事件について、専門家の「AIの暴走ではなく、隔離や通信の制限といった基本ができていなかった」という指摘をまとめました。Hacker Newsでは900ポイントを超え、今週いちばん反響の大きいAIの話題の1つになりました[45][46]。Tencent Cloud上のエージェント群の件やAnthropicの自己複製の研究も、モデルの外側で通信を見張り、止める仕組みが要るという点で共通しています[12][9]。


3. AI関連企業の株価と変動理由

今週の市場全体(米国10/8→10/15、日本10/9→10/16)

指数終値週間騰落
S&P 5007,744.06-0.27%
Nasdaq総合26,713.03-1.77%
ダウ平均52,177.69+1.85%
SOX指数11,581.2-8.26%
日経平均65,324.29-5.37%
TOPIX4,066.00-0.95%

米国株は10/15(木)の終値を前週10/8(木)の終値と、日本株は10/16(金)の大引けを10/9の終値と比べています。米国の指数はAPの集計[47]とInvesting.com[48]、日本の指数は日本経済新聞[49]と株探[50]によります。

週の前半は、中国のCXMTが次世代DRAMの進展を発表したことでメモリ株が売られました。10/14には米国の9月の消費者物価指数が前年同月比3.7%と上振れし、利上げの観測が再び強まりました[51]。同じ日にCoreWeaveの社債の利回りが一時15%を超えたことを示すグラフがXで広がり、AIインフラの資金繰りへの不安が一気に広がりました[52]。この流れを受けた10/15の東京市場では、日経平均が3,318円下げ、歴代3位の下げ幅になりました[53]。アドバンテスト1銘柄で日経平均を約1,303円押し下げています[54]。10/16は7営業日ぶりに反発しました[49]。

業績そのものは強い数字が続いています。ASMLの7〜9月期の売上高は116億6,000万ユーロで、2027年と2028年は供給が需要に追いつかないとしました[55]。TSMCの7〜9月期の純利益は前年同期比68.7%増の7,630億台湾ドルでしたが、粗利益率は2nmの立ち上げで66.4%に下がりました[56]。米国では、半導体株が売られる一方で、ダウ平均は銀行や生活必需品の株への資金の移動で上がっています[47]。

主要指数とAI関連銘柄の週間騰落率(米国10/8→10/15、日本10/9→10/16)

今週動いた銘柄

分類銘柄週間の動き主な要因
AIモデル・クラウドCoreWeave (CRWV)-14.6%($69.69)社債の利回りが一時15%を超えたというグラフが広がり、10/14に-15.5%。Oracleも同じ日に-8.8%[52]
AIモデル・クラウドMicrosoft (MSFT) / Meta (META)+3.2% / +2.2%半導体株が売られる中で上昇。個別の材料は見当たらない。Metaは10/21に決算[57][58]
AIモデル・クラウドソフトバンクG (9984)-14.8%(4,944円)前週のOpenAIの売上の下振れ報道に続き、AI・半導体株の全面安で10/13に-8.5%、10/15に-9.3%[59][53]
AI半導体NVIDIA (NVDA) / AMD-5.8% / -9.4%金利の上昇とCoreWeaveの信用不安で、AI投資の資金の出し手が心配された[60]
AI半導体TSMC (TSM)-7.8%($422.25)過去最高益の決算だったが、粗利益率の低下で10/15に-1.8%[56]
メモリMicron (MU) / SanDisk (SNDK)-10.1% / -13.3%中国CXMTの次世代DRAMの発表でメモリ株が売られた[61][60]
メモリSK hynix / Samsung電子約-24% / 約-18%(10/8→10/16)10/15にKOSPIが-7.57%でサーキットブレーカーが発動。10/16は反発[62][63]
メモリキオクシア (285A)-23.6%(13,375円)CXMTの発表を受けて10/13に-13.3%、10/15も-12.3%[64]
製造装置Applied Materials (AMAT) / Lam Research (LRCX)-15.6% / -13.5%AMATは2030年の目標を示した10/13に-6.7%。装置株全体が売られた[65]
製造装置アドバンテスト / 東京エレクトロン-17.0% / -14.6%アドバンテストは10/15に-15.0%。米国の物価統計とSOX指数の4%超の下げが重なった[66][54]
AIデータセンターVertiv (VRT) / Arista (ANET)-11.9% / -12.0%Vertivは目標株価の引き下げが続き、Aristaは10/15に利益確定の売りで-5.0%[67][68]
AIデータセンター古河電工 / フジクラ-17.8% / -16.8%10/15にそろって急落し、10/16の反発局面でも小幅安[69]
材料・部材SUMCO / イビデン-21.1% / -15.2%米国の半導体株安とCoreWeaveの社債の急落を受け、10/15に大きく下げた[70]

来週以降に株価が動きそうな銘柄とイベント

日付イベント影響しそうな銘柄注目ポイント
10/21Meta 7〜9月期決算[58]META、NVDA、AVGOMuse Wonderの公開後で初の決算。設備投資の計画
10/21Lam Research 7〜9月期決算[71]LRCX、東京エレクトロン今週の装置株の下げのあとで、需要をどう説明するか
10/22ディスコ 7〜9月期決算[72]ディスコHBMや先端パッケージ向けの需要
10/27〜28FOMC(米連邦公開市場委員会)[73]市場全体物価の上振れを受けた利上げの有無
10/28Microsoft・Alphabetの決算[74][75]MSFT、GOOGL、AVGO、ソフトバンクGクラウドの伸びと設備投資。Gemini 4 Argonの反応
10/28SK hynix・アドバンテストの決算[76][77]SK hynix、MU、アドバンテストCXMTの発表後のメモリとテスト装置の見通し
10/29Amazon・Intelの決算[78][79]AMZN、INTCAWSの伸びとAI向けの設備投資
10/29米7〜9月期GDP速報値と9月PCE[80]市場全体FOMC直後の物価と景気の確認
10/29〜30日銀 金融政策決定会合[81]日本株全般金利と円相場
10/30東京エレクトロン・キオクシアの決算[82][83]東京エレクトロン、キオクシア今週大きく下げた銘柄の業績見通し
10月末までMistral Large 4の重みの公開予定[84]NVDA1兆パラメータ級のオープンウェイトモデルの公開
11/3AMD 7〜9月期決算[85]AMDCoreWeaveなど新興クラウド向けの需要
11/6米10月雇用統計[86]ハイテク株全般利上げ観測への影響
11/10ソフトバンクG 決算[87]ソフトバンクGOpenAIへの投資の評価
11/30Gemini 4 Argonの導入価格の期限[3]GOOGL$4/$20に上がったあとの利用の動き

CoreWeaveの決算日は、まだ会社から発表されていません。


4. 研究関連

★★★ 「ニューラルネットはもともと読める」という解釈可能性の新しい主張(Goodfire、10/15)

Goodfireの研究者Nick Cammarata氏は、「Neural Networks Are Already Clean」というエッセイを公開しました。1つのニューロンが複数の意味を持つように見える「多義性」の多くは、重ね合わせ(superposition)によるものではなく、道具の弱さや読み違いが原因だったと主張しています[88]。Qwen3-32Bの予備的な監査では、ニューロンの約90%が主な役割を1つだけ持ち、約7%が関連する2つの役割を持っていました。未解明は2〜4%です[88]。

数兆パラメータのKimi K3でも、ニューロンだけで作った因果のグラフを示しました。「拾った財布を返すか」という問いで特定のニューロンを1つ取り除くと、返すと答える確率が0.83から0.98に上がっています[88]。ただし、この規模での全面的な監査はまだ始めておらず、本人も作業仮説だとしています[88]。Xでは「兆パラメータまでほとんど読める」と広まりましたが、数字で示されたのは320億パラメータのモデルの予備監査です。Hacker Newsでも、期待する声と「示した以上のことを言っている」という懐疑が分かれました[89][90]。

ここがポイント
主張が正しければ、モデルの中身をニューロン単位で直接調べ、狙った振る舞いだけを止められるようになります。技術的な論文は後日公開とされており、ほかの研究者による再現が次の焦点です。

★★ 技術文書を検証するエージェントDeep Review(Google Research、10/14)

Google Researchは、論文などの技術文書を章に分け、複数のエージェントで並行して検証するDeep Reviewを公開しました。STOC・ICML・NeurIPS 2026とICLR 2027で試し、1万6,000本を超える原稿に指摘を返しています[91]。背景には投稿の急増があり、NeurIPS・ICML・ICLRへの投稿は今年7万4,000本を超えました。2023年の約2万3,000本の3倍以上です[91]。

★★ エージェントで抗菌ペプチドの候補を発見(Google DeepMind、10/15)

Google DeepMindは、エージェント型の開発環境Google Antigravityと、タンパク質の機能を文章で説明するモデルProtNLMを組み合わせ、機能が分かっていない配列の中から新しい抗菌ペプチド(バクテリオシン)の候補を見つけました。97アミノ酸の配列で、既知のバクテリオシンと構造がよく似ています[92]。まだ計算上の候補で、実験での確認はこれからです[92]。

★ その他の注目研究

  • Stanford・Oxford・清華大学の研究者は、推論モデルに「考えずに答えて」と指示しても推論が止まらない現象をThinking Inertiaと名付けて報告しました[93]。
  • モデルの重みの中に、検出できない形で任意の能力を隠せることを示した論文が公開されました[94]。
  • インド理科大学院(IISc)の研究者は、機械学習を使って銅触媒の上で起きるCO₂還元の反応9,389個のネットワークを作り、主な生成物がメタノールとCOになるという実験と合う予測を出しました[95]。

参考リンク

  1. Gemini 4 is now available in the Gemini app – Google
  2. GitHub Changelog: October 2026 – GitHub
  3. Google Gemini 4 Argon – The New Stack
  4. Gemini 4 Argon – Hacker News
  5. Meta releases its first frontier model, Muse Wonder – TechCrunch
  6. Muse Wonder launches at Opus 5.5 prices but trails it in benchmarks – Pasquale Pillitteri
  7. Muse Spark Open – Meta AI
  8. Muse Spark Open – Hacker News
  9. AI models may be capable of self-replicating without access to a datacenter – Anthropic
  10. AI models may soon self-replicate without access to data centers, Anthropic warns – The Star(Reuters)
  11. Strengthening our defenses against distillation attacks – Anthropic
  12. We found a Chinese fleet – Swarmchasers
  13. 研究者グループ、中国Tencentのクラウド上の“逸脱”AIエージェント群と交信 報告書の隠しテキストで呼び込む – ITmedia NEWS
  14. WAF Tech Blog(2026年10月) – Scutum
  15. Saudi National Arrested for Installing Surreptitious Audio Recording Device at OpenAI – U.S. Department of Justice
  16. OpenAI engineer arrested in bugging of executive conference room – Hacker News
  17. Redesigning source control – Anthropic
  18. Redesigning source control at Anthropic – Hacker News
  19. Frontier pre-training at Microsoft AI – Microsoft AI
  20. An update on independent evaluators – Anthropic
  21. Behind AI industry’s call for independent reviews, a fight over what gets made public – BNN Bloomberg(Reuters)
  22. EU’s AI rules face first enforcement test over lab incidents – Euronews
  23. Iowa, Nebraska and six other states are suing OpenAI for endangering children – Engadget
  24. NTT Data in final talks to build Anthropic’s first data centre in Japan, Nikkei reports – The Star(Reuters)
  25. AI scan for pull requests generally available – GitHub Changelog
  26. Changelog – Claude Code Docs
  27. Codex CLI installs a persistent, self-updating background daemon by default – Hacker News
  28. Grok Voice 3.0 – xAI
  29. FLUX 3 Image Klein – Black Forest Labs
  30. AISLE and Cohere to join forces – AISLE
  31. Character.AI files for bankruptcy – CBS News
  32. 国産生成AI「Sarashina」を利用できる「Sarashinaサービス」の無償ベータ版を提供開始 – SB Intuitions
  33. Anthropic’s Q3 revenue surges 45% to nearly $17 billion – The Daily Guardian(Reuters)
  34. QGIS enacts moratorium on AI contributions – Hacker News
  35. 登山で遭難招いたAI SNSの冒険談学習、天気や体力は考慮しきれず – 日本経済新聞
  36. Same Model, Different Harness – 8090 Labs
  37. Adoption and Impact of Command-Line AI Coding Agents – arXiv
  38. The AI code review slot machine stops when someone decides what counts – DEV Community
  39. Accenture Tells Employees They Can Now Spend Only $29 on Claude Per Month – 404 Media
  40. アクセンチュアが従業員に「Claudeは毎月29ドル(約4600円)までしか使えない」と伝える – GIGAZINE
  41. Microsoft reins in Claude Code usage as soaring AI costs expose cracks in enterprise adoption – Storyboard18
  42. Niko1221/Strata – GitHub
  43. mw00/project-maya – GitHub
  44. 【LocalLLM】Claude Codeの代わりになる?精度・同時人数・費用を検証 – Zenn
  45. AIによる相次ぐハッキング事件は「AIの暴走」ではなく「AI企業がセキュリティの基本を無視しているため」という指摘 – GIGAZINE
  46. CSO Onlineの記事をめぐる議論(2026/10/14) – Hacker News
  47. How major US stock indexes fared Thursday 10/15/2026 – La Nacion(AP)
  48. PHLX Semiconductor Historical Data – Investing.com
  49. 日経平均大引け 7日ぶり反発 898円高の6万5324円 – 日本経済新聞
  50. TOPIX 時系列 – 株探
  51. U.S. stocks close drop as hot CPI revives Fed rate-hike bets – The Star(Xinhua)
  52. Shares of Oracle, neoclouds drop on CoreWeave debt concerns – SiliconANGLE
  53. 東証大引け 日経平均は6日続落 3318円安 歴代3位の下げ幅 – 日本経済新聞
  54. 日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は大幅続落、アドバンテが約1303円分押し下げ – フィスコ(Yahoo!ファイナンス)
  55. ASML reports Q3 2026 financial results – ASML(SEC Form 6-K)
  56. TSMC 3Q26 Earnings Release – TSMC(SEC Form 6-K)
  57. Microsoft (MSFT) Stock Price History – Stock Analysis
  58. Meta to Announce Third Quarter 2026 Results – Meta
  59. ソフトバンクGが大幅続落し75日線下抜け、米オープンAIの年換算売上高を巡る報道を嫌気 – みんかぶ
  60. Nvidia, Micron and SanDisk Leads Chip Sell-Off as Rising Yields Rattle AI Investors – Yahoo Finance
  61. TSMC Stock Falls 2 Days Before Earnings on a Memory Scare It Doesn’t Face – TIKR
  62. South Korea’s KOSPI Closes at 6-Month Low as Chipmakers Slump on AI Worries – U.S. News(Reuters)
  63. Kospi rebounds 2% as Samsung, SK hynix gain on easing chip sell-off – Korea JoongAng Daily
  64. キオクシアHD株価が一時10%安 中国企業との競争激化懸念で – 日本経済新聞
  65. Applied Materials (AMAT) Drops Nearly 7% Amid Continued Stock Slide – GuruFocus
  66. アドバンテスト株が本日急落した理由 – Investing.com日本版
  67. Vertiv (NYSE:VRT) Stock Gets Price Target Reduction from Mizuho – MarketBeat
  68. Arista Networks Inc (ANET) Shares Fall 5.0% – GuruFocus
  69. 米半導体関連株高を背景に買い戻しの動きが強まる【クロージング】 – 財経新聞
  70. キオクシアやイビデンが大幅安、米コアウィーブ社債価格急落受けSOXは4%超す下落 – みんかぶ
  71. Lam Research Corporation Announces September Quarter Financial Conference Call – Finviz
  72. ディスコ(6146) – 株探
  73. Meeting calendars and information – Federal Reserve
  74. Microsoft announces quarterly earnings release date – Finviz
  75. Alphabet Announces Date of Third Quarter 2026 Financial Results Conference Call – Alphabet
  76. SK hynix Form 6-K(Q3 2026 earnings conference call) – SEC
  77. アドバンテスト(6857) – 株探
  78. Amazon.com to Webcast Third Quarter 2026 Financial Results Conference Call – Amazon
  79. Intel to Report Third-Quarter 2026 Financial Results – Intel
  80. Release Schedule – U.S. Bureau of Economic Analysis
  81. 金融政策決定会合の運営 – 日本銀行
  82. 東京エレクトロン(8035) – 株探
  83. キオクシアホールディングス(285A) – 株探
  84. Introducing Mistral Large 4 – Mistral AI
  85. AMD to Report Fiscal Third Quarter 2026 Financial Results – AMD
  86. Schedule of Releases for the Employment Situation – U.S. Bureau of Labor Statistics
  87. ソフトバンクグループ(9984) – 株探
  88. Neural Networks Are Already Clean – Goodfire
  89. Neural networks are clean – Hacker News
  90. [AINews] Agents disprove Polysemanticity – Latent Space
  91. Analyzing technical documents with Deep Review – Google Research
  92. Accelerating the search for antimicrobial peptides with Google Antigravity – Google DeepMind
  93. Thinking Inertia: LLMs Keep Thinking When Told Not To – arXiv
  94. AI models can provably hide arbitrary capabilities – arXiv
  95. IIScによる銅触媒上のCO₂還元反応ネットワークの研究(2026/10/13) – ScienceDaily